どんな職業か
医療施設には、医師の書いた診療録(カルテ)、看護記録及び各種検査記録など、患者に行った医療内容を一定期間保存しなければならない法律上の義務がある。診療情報管理士はそうした情報を点検・保管・管理し、情報を収集、加工、分析し、必要な情報提供を行う。病院によっては「診療録管理士」とも呼ばれる。 診療情報管理士の重要な業務の一つに、診療録に記載された病名、手術の術式、各種処置をコーディングする業務がある。病名はWHOの国際疾病分類に基づくコーディングを行っている。コーディングされたデータは、診療報酬支払制度にも活用されている。 患者の要請によるカルテ開示業務についても診療情報管理士が関与している。 カルテの電子化により、コンピュータ技術を活用した記録の情報化、情報の精度管理が行われている。業務のデジタル化が進む中で、的確な情報のチェック・管理体制は重要であり、特に診療報酬上での「診療録管理体制加算」の導入は、診療情報の管理が前提となっている。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 説明力 | 3.9 | 251 / 498 | 上位50% |
| 読解力 | 3.8 | 246 / 498 | 上位49% |
| 傾聴力 | 3.7 | 351 / 498 | 上位70% |
| 文章力 | 3.6 | 245 / 498 | 上位49% |
| 他者との調整 | 3.1 | 291 / 498 | 上位58% |
| 説得 | 3.0 | 292 / 498 | 上位59% |
| 指導 | 2.9 | 375 / 498 | 上位75% |
| 学習方法の選択・実践 | 2.9 | 283 / 498 | 上位57% |
| 他者の反応の理解 | 2.8 | 366 / 498 | 上位73% |
| 継続的観察と評価 | 2.7 | 322 / 498 | 上位65% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 医学・歯学 | 3.9 | 22 / 508 | 上位4% |
| 事務処理 | 3.4 | 16 / 508 | 上位3% |
| 公衆安全・危機管理 | 1.7 | 91 / 508 | 上位18% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.6 | 225 / 508 | 上位44% |
| 生物学 | 1.5 | 72 / 508 | 上位14% |
| コンピュータと電子工学 | 1.3 | 124 / 508 | 上位24% |
| 経済学・会計学 | 1.2 | 173 / 508 | 上位34% |
| 数学 | 1.2 | 190 / 508 | 上位37% |
| ビジネスと経営 | 1.1 | 298 / 508 | 上位59% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.0 | 443 / 508 | 上位87% |
なるには
入職にあたり、「診療情報管理士」の資格があると仕事に就く上で有利である。 資格は一般社団法人日本病院会が指定する大学又は専門学校を卒業するか、同法人が実施している通信教育を受け、認定試験に合格すると取得できる。 病院の中で医師、看護師、薬剤師、検査技師などの専門職と直接かかわるため、事務的能力のほかに診療録の内容を理解するために必要な医学知識や、診療録から作成される様々な情報を分析・解釈する能力が求められる。また、診療録の内容を読みとれる読解力、書類の記載漏れを点検する綿密さ、記録を整理保管する正確さ、医師や看護師の協力を得ることができる協調性、情報管理にあたる責任感なども重要である。 更に、医学や関係技術の進歩に遅れないよう勉強し、英語や医学用語のまじった診療録の内容を正しく理解する能力も必要とされる。 我が国の病院の診療情報管理レベルは、病院の規模・経営主体などにより大きな差があるのが現状であるが、医療の高度化や医療機関の社会的責任に対応するため、資格取得後の専門的能力の向上の環境も整備されつつあり、診療情報管理士指導者の認定なども進められている。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 専門学校卒 | 0.6 |
| 大卒 | 0.6 |
| 短大卒 | 0.2 |
| わからない | 0.1 |
| 高卒 | 0.1 |
| 高専卒 | 0.1 |
関連する資格
- 診療情報管理士
給料
賃金構造基本統計調査では「介護支援専門員(ケアマネージャー)」として集計されています(2023年・全国)。この区分には1の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 297.1千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 651千円 |
| 平均年齢 | 52.3歳 |
| 平均勤続年数 | 10.7年 |
| 労働者数 | 9,637人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤260.5千円
- ≤281.3千円
- ≤295.8千円
- ≤309千円
- ≤339.7千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「事務従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率0.7%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人73.4千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比19.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比17.6%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
事務従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 事務61.6%
- 販売12.3%
- 専門的・技術的職業9.2%
- サービス職業8.8%
- 管理的職業3.5%
- 運搬・清掃・包装等1.9%
- その他2.6%
この分類に入った人のうち、38.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
診療情報管理士の多くは総合病院で働いている。 労働時間・休日・給与など労働条件は病院事務職員と同じ場合が多く、一般的に夜間勤務はない。就業場所は診療録管理室、病歴・図書室、診療情報管理部門などであるが、事務部門の医療情報課や医事課などで働く場合もある。 診療情報管理士として認定団体等に認定されているのは48,595人である(2025年時点*)。 がん登録推進法、医療事故調査などの制度への対応の中でも、診療情報管理士の活躍が期待される。 *一般社団法人日本病院会、ホームページより
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 医療事務近さ 0.728
- 調剤薬局事務近さ 0.703
- 介護事務近さ 0.691
- 経理事務近さ 0.675
- 損害保険事務近さ 0.633
- パラリーガル(弁護士補助職)近さ 0.630
- 銀行等窓口事務近さ 0.622
- コールセンターオペレーター近さ 0.620
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)