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事務職の給料は都道府県でどれだけ違うか——職種区分ごとの上下差を見る

一般事務・経理・公務員事務の仕事内容と給料を公的データで

事務の仕事は全国どこにでもあります。ただし賃金は、同じ「事務」でも住む場所によってかなり違います。ここでは職種区分ごとの賃金データをもとに、都道府県の上位と下位でどれくらい開きがあるかを整理します。

金額はすべて**千円単位**で、いずれも2023年調査の値です。たとえば「341.7」は月額34万1,700円を指します。

事務系の職種区分ごとの上下差

| 職種区分 | 全国の月額 | 最も高い県 | 最も低い県 | 上下の差 |

|---|---|---|---|---|

| 総合事務員 | 341.7 | 東京都 403.8 | 秋田県 238.6 | 165.2 |

| 庶務・人事事務員 | 327.1 | 東京都 380.3 | 青森県 236.3 | 144.0 |

| 企画事務員 | 409.5 | 東京都 443.1 | 青森県 260.4 | 182.7 |

| 営業・販売事務従事者 | 330.9 | 神奈川県 391.0 | 山形県 249.4 | 141.6 |

| 生産関連事務従事者 | 325.9 | 神奈川県 393.6 | 沖縄県 237.3 | 156.3 |

| 運輸・郵便事務従事者 | 337.0 | 東京都 401.0 | 宮崎県 261.6 | 139.4 |

| 秘書 | 326.9 | 栃木県 513.1 | 秋田県 176.0 | 337.1 |

いずれも単位は千円です。差は月額の最高県と最低県の引き算です。

事務系は「首都圏が高い」が比較的そのまま出る

[総合事務員](/wage/w1257.html)、[庶務・人事事務員](/wage/w1251.html)、[企画事務員](/wage/w1253.html)の3つは、いずれも最も高いのが東京都です。神奈川県・大阪府・兵庫県も上位に顔を出します。

低い側は秋田県・青森県・宮崎県・佐賀県・長崎県といった顔ぶれが繰り返し登場します。事務の賃金は、その地域の企業の集積や本社機能の有無をかなり素直に反映していると読めます。

例外もある——秘書と営業・販売事務

一方で、順当でない並びもあります。

[秘書](/wage/w1255.html)は最も高いのが栃木県で、東京都は上位3県に入っていません。上下差は337.1千円と、事務系のなかで飛び抜けて大きくなっています。[営業・販売事務従事者](/wage/w1281.html)も、1位が神奈川県、2位に徳島県が入ります。

秘書のように従事者数が限られる区分では、少数の勤め先の条件が県の平均を大きく動かします。「栃木県で秘書をすれば高い」ではなく、「県ごとの平均はこうした振れ幅を持つ」と読むのが妥当です。

事務まわりの職業は、どの区分の賃金で見るか

同じ「事務っぽい仕事」でも、賃金の集計上はまったく別の区分に入ります。

| 職業 | 集計上の職種区分 | 月額 | 年間賞与 |

|---|---|---|---|

| [一般事務](/job/ippanjimu.html) | 総合事務員 | 341.7 | 1008.5 |

| [地方公務員(行政事務)](/job/chihoukoumuin.html) | 庶務・人事事務員 | 327.1 | 1008.6 |

| [Webマーケティング(ネット広告・販売促進)](/job/webmaaketeingu.html) | 企画事務員 | 409.5 | 1540.8 |

| [ネット通販の運営](/job/nettotsuuhannoun-ei.html) | 営業・販売事務従事者 | 330.9 | 991.7 |

| [秘書](/job/hisho.html) | 秘書 | 326.9 | 835.7 |

| [受付事務](/job/uketsukejimu.html) | 受付・案内事務員 | 238.2 | 357.4 |

| [データ入力](/job/deetanyuuryoku.html) | 事務用機器操作員 | 271.1 | 166.1 |

単位は千円です。

同じ会社の同じフロアで働いていても、[データ入力](/job/deetanyuuryoku.html)と企画事務員では月額で138.4千円の開きがあります。年間賞与に至っては166.1と1540.8で、10倍近い差です。都道府県の差(多くの区分で140〜180千円)と比べても、**どの区分の仕事に就くかの差は、どこに住むかの差と同じか、それ以上に大きい**ことがわかります。

賞与まで含めて見る

月額だけ見ていると見落とすのが賞与です。[コールセンターオペレーター](/job/koorusentaaopereetaa.html)は月額273.8に対し年間賞与384.3、[国家公務員(行政事務)](/job/kokkakoumuin.html)は月額341.7に対し年間賞与1008.5です。月額の差は67.9ですが、賞与を足して年換算すると差はさらに広がります。

地域を比較するときも、月額の高い県が賞与まで高いとは限りません。手元の材料では県別の賞与までは分かれていないため、そこは求人ごとに確かめる必要があります。

読むときの注意

ここに挙げた金額は、いずれも**職種区分ごとの平均値**です。個々の求人の提示条件ではありませんし、同じ県の同じ職種でも、企業規模・雇用形態・経験年数によって実際の額は上下します。

また、賃金の高い地域は生活費も高い傾向があります。月額403.8の東京都と238.6の秋田県では165.2の差がありますが、家賃や通勤費を差し引いた手取りの感覚は、この差ほど単純には開きません。

地域で職を探すときは、平均額そのものより「自分の狙う職種区分が、その県でどのあたりに位置しているか」を手がかりにするのが現実的です。

出典
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)