どんな職業か
自動車事故によって物的損害や死傷災害が生じたり、火災や台風、地震等によって建物や家財に損害が生じた保険の契約者に対し、保険金請求の受付から支払いまでの一連の業務を行う。 自動車保険の対応では、正確かつ丁寧な事故状況の確認に加え、保険契約者への事故対応に関する助言、事故の相手先との過失割合や賠償額の協議等も行う。火災保険の対応では、被害物件を確認し、事故の発生原因の調査や損害額の算定を行う。 具体的な仕事を流れでみると、まず、保険の契約者からの連絡を受け、事故や被害の日時、状況等を確認し受付を行う。その際、必要に応じて、契約者に緊急対応などの助言も行う。事故の状況や損害の程度は、最終的な支払保険金額をはじめ、今後の調査対応方針を決定する上で重要な事柄であり、できる限り正確かつ詳細に確認することが必要である。受付後に、保険の種類・支払内容に応じて必要な調査を行う。その際、被害物件が自動車の場合は損保アジャスター、建物・家財の場合は鑑定人といった専門分野に詳しい者に損害の調査を依頼することもある。また傷害保険では医療機関に入通院の確認を行ったり、賠償責任保険では、契約者の負担する損害賠償額を確定させるため、確認した事故状況に基づく相手先との過失割合の協議等も行う。 一連の対応にあたっては、法律や医療、自動車等に関する専門的な知識を必要とする場合もあり、弁護士、医師、鑑定人等の専門家とも連携する。契約者をはじめとする関係先との連絡・協議、保険金請求に必要な書類の提出依頼等の業務も行う。 損害調査の結果などを確認後、契約内容に従って支払額を決定し、保険金の支払い手続きを行う。 損害保険事務の仕事は、必要な調査や関係者との協議を行い、保険金を支払うことで、被害に遭った保険契約者の生活の再建を支援する仕事である。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 5.0 | 99 / 498 | 上位20% |
| 説明力 | 4.3 | 173 / 498 | 上位35% |
| 読解力 | 4.1 | 193 / 498 | 上位39% |
| 文章力 | 4.0 | 179 / 498 | 上位36% |
| 交渉 | 3.8 | 112 / 498 | 上位22% |
| 説得 | 3.7 | 173 / 498 | 上位35% |
| 他者の反応の理解 | 3.6 | 227 / 498 | 上位46% |
| 論理と推論(批判的思考) | 3.5 | 159 / 498 | 上位32% |
| 他者との調整 | 3.4 | 259 / 498 | 上位52% |
| 指導 | 3.3 | 294 / 498 | 上位59% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 顧客サービス・対人サービス | 2.8 | 81 / 508 | 上位16% |
| 事務処理 | 2.8 | 66 / 508 | 上位13% |
| 販売・マーケティング | 1.8 | 134 / 508 | 上位26% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.7 | 193 / 508 | 上位38% |
| 経済学・会計学 | 1.6 | 70 / 508 | 上位14% |
| 法律学、政治学 | 1.6 | 103 / 508 | 上位20% |
| ビジネスと経営 | 1.6 | 153 / 508 | 上位30% |
| 人事労務管理 | 1.5 | 103 / 508 | 上位20% |
| 公衆安全・危機管理 | 1.1 | 255 / 508 | 上位50% |
| 教育訓練 | 1.0 | 323 / 508 | 上位64% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.5 | 136 / 426 | 上位32% |
| 記述表現 | 3.2 | 141 / 426 | 上位33% |
| 発話表現 | 3.1 | 187 / 426 | 上位44% |
| 発話理解 | 3.1 | 166 / 426 | 上位39% |
| 記述理解 | 3.1 | 154 / 426 | 上位36% |
| 帰納的推論 | 2.8 | 181 / 426 | 上位42% |
| 演繹的推論 | 2.8 | 232 / 426 | 上位54% |
| マルチタスク | 2.7 | 235 / 426 | 上位55% |
| 記憶力 | 2.7 | 276 / 426 | 上位65% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 2.6 | 276 / 426 | 上位65% |
仕事内容
- 資産に対する損害を調査し、査定する。
- 保険加入者からの問い合わせに対応する。
- 保険請求者や証人に面接をする、または連絡をとる。
- 事故受付や損害サービス部などと連携する。
- 医師と面談し、治療内容・治療経過・治療費の確認をする。
- 警察や病院の記録を調べ、財産の損害を調査して責任の範囲を決定する。
- 調査により集められた情報を分析し、調査結果や提案事項を報告する。
- 交通事故の損害額の確定をする。
- 保険金請求用紙およびその他の記録を調査し、保険担保金額を決定する。
- 損害査定について交渉し、査定交渉が不可能な場合には訴訟を勧める。
- 法廷で争われている請求金額に関する証拠を集める。
- 弁護士と打ち合わせをする。
- 疑わしい保険金請求について調査官や損害賠償解決係員に連絡し、調査・裁定を依頼する。
- 保険の契約時に、引き受け可否を判断する(アンダーライティング)。
- 保険契約・解約時に、お客への説明や書類作成をする。
- 満期契約を管理する。
- 自賠責を発行する。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、新規学卒者の場合は、大学や短大等を卒業して損害保険会社に入社するのが一般的である。保険に関する専門知識は、入社後に身に付ける。 中途入社については、損害保険会社によって募集の有無等は異なるが、業務を遂行する上で必要な知識や経験を有していれば有利である。 入社後は一定の研修を経て、損害調査部門に配属される。 はじめは書類作成や事故・被害の報告、各種相談の受付対応といった内勤事務を中心に経験を積み、徐々に請求内容の調査確認や契約者・被害者との交渉業務などを行っていく。代理店として独立する場合もある。 保険に関する商品知識のほか、正確な支払保険金算定のための損害額算出や各種関連法規などの知識が求められる。また、契約者・被害者・代理店など様々な対人折衝能力が必要であり、冷静さ、責任感なども求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.7 |
| 高卒 | 0.2 |
| 短大卒 | 0.1 |
| わからない | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.0 |
| 専門学校卒 | 0.0 |
給料
賃金構造基本統計調査では「保険営業職業従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には1の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 337.8千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 638.8千円 |
| 平均年齢 | 46.9歳 |
| 平均勤続年数 | 11.1年 |
| 労働者数 | 22,685人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤273.9千円
- ≤283.5千円
- ≤301.6千円
- ≤314千円
- ≤461.5千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「事務従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率0.7%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人73.4千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比19.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比17.6%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
事務従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 事務61.6%
- 販売12.3%
- 専門的・技術的職業9.2%
- サービス職業8.8%
- 管理的職業3.5%
- 運搬・清掃・包装等1.9%
- その他2.6%
この分類に入った人のうち、38.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
勤務先は、損害保険会社である。損害保険会社では、営業地域を網羅する損害サービス拠点を設置しており、大手企業では全国規模になっている。職場は全国に広がっている。 契約者からの電話に対応するため、就業場所は基本的にオフィス内であるが、現場に調査に出向くこともある。 賃金、労働時間等労働条件は勤務先の規定による。勤務時間は、多くは日勤であるが、夜間や休日の事故への対応、被害者との交渉などのために交替制で勤務する場合もある。また、地域によっては降雪や台風などの気象の影響や観光シーズンなど季節的な要因で繁忙期がある。 問合せの内容を自動で音声認識する技術の導入や、AI(人工知能)による類似事案の検索等により、損害保険事務の業務内容も変化してきている。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 営業事務近さ 0.773
- 銀行等窓口事務近さ 0.761
- パラリーガル(弁護士補助職)近さ 0.759
- 保険営業(生命保険、損害保険)近さ 0.753
- 学校事務近さ 0.749
- 秘書近さ 0.719
- コールセンターオペレーター近さ 0.701
- 広報・PR担当近さ 0.693
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)