どんな職業か
ネット通販の業務は、「フロント業務」と「バックヤード業務」に大きく分けられる。このうちネット通販の企画開発は、商品の企画や販売促進、集客などの「フロント業務」を担当する。 ネット通販とは、実店舗をもたない通信販売の一形態で、EC(electronic commerce)とも呼ばれている。ECは、法人向け(BtoB)、消費者向け(BtoC)、個人間(CtoC)などの形態がある。この中で、特に消費者向け(BtoC)の取引を「ネットショップ」と呼んでいる。ここでは主に企業が運営するネット通販事業の企画開発の仕事について述べる。 企画開発担当者の役割は企業規模や形態などによって一様ではないが、販売サイトのコンセプト策定、市場のトレンドやお客のニーズの分析、取り扱う商品の販売促進、新商品の企画開発とマーケティング業務などである。 ユーザーからの反応がリアルタイムで入り、結果が数字で「目に見える」形で出てくるため、成功したときの喜びは大きい。失敗したときにも問題点を見つけ出しやすく、すぐに改善につなげることができる。この辺りに魅力を感じている担当者は多い。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 パソコン、スマートフォン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 販売・マーケティング | 3.6 | 3 / 508 | 上位1% |
| 顧客サービス・対人サービス | 3.3 | 32 / 508 | 上位6% |
| 事務処理 | 2.4 | 135 / 508 | 上位27% |
| コミュニケーションとメディア | 2.2 | 53 / 508 | 上位10% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.9 | 145 / 508 | 上位29% |
| ビジネスと経営 | 1.8 | 94 / 508 | 上位19% |
| 生産・加工 | 1.7 | 127 / 508 | 上位25% |
| 輸送 | 1.6 | 58 / 508 | 上位11% |
| 経済学・会計学 | 1.5 | 79 / 508 | 上位16% |
| コンピュータと電子工学 | 1.4 | 110 / 508 | 上位22% |
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされない。新卒の場合は、ネット通販企業かネット通販部門をもつ企業で通販部門に配属、若しくは他部門に配属された後、異動により担当するという形になる。中途採用の場合は、職種を限定した求人がほとんどなので、そのままネット通販部門に配属になるケースが多い。急成長分野であるため、人材不足であり、即戦力が期待される中途採用などの求人は多い。 なお、ネットショップを個人で開業して、食品を販売する場合には食品衛生法に基づく営業許可が必要なように、扱う商品によっては販売の免許が必要なこともある。 ECに関する関心と知識があること、そしてパソコンやスマートフォンなどの情報機器を抵抗感なく使いこなせることが求められる。社内外を含めた組織との連携が欠かせない仕事のため、フットワーク良く横断的なコミュニケーションをとり、仕事を進めていけるプロジェクトマネジメント力も欠かせない。また、社会のトレンドに対する感性、なによりも結果が数字としてすぐに現れる仕事であり、数値の意味を的確に把握し実務に結びつけることができる計数感覚が必要である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.6 |
| わからない | 0.2 |
| 高卒 | 0.1 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.1 |
| 高専卒 | 0.1 |
給料
賃金構造基本統計調査では「企画事務員」として集計されています(2023年・全国)。この区分には8の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 409.5千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,540.8千円 |
| 平均年齢 | 41.8歳 |
| 平均勤続年数 | 13.7年 |
| 労働者数 | 40,035人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤316.2千円
- ≤335.6千円
- ≤357.6千円
- ≤379.9千円
- ≤443.1千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「事務従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率0.7%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人73.4千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比19.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比17.6%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
事務従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 事務61.6%
- 販売12.3%
- 専門的・技術的職業9.2%
- サービス職業8.8%
- 管理的職業3.5%
- 運搬・清掃・包装等1.9%
- その他2.6%
この分類に入った人のうち、38.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
ネット通販の運営主体としては、自社製品を販売するメーカー系の事業者、実店舗も運営している流通系の事業者、カタログ販売やテレビショッピングを展開してきた通販系の事業者、オンラインのみの販売を前提に出品や出店企業を集めて運営するECプラットフォーム系の事業者に分かれる。 個人開業をする場合を除けば、基本的に企業の中の職務(仕事)であり、労働時間や給与などの待遇は各社の規定に準拠する。 年齢的には、20代後半から30代、40代前半が中心の企業が多い。扱う商品や事業形態によって異なるが、比較的女性が多く、特に女性ものを扱うBtoC企業の場合は女性の方が多い。 日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)の市場規模は26.1兆円であり、年々拡大している。そのうち、物販系分野(食品、生活家電、衣類、生活雑貨等)をみると15.2兆円、また、EC化率は9.8%と上昇しており、商取引の電子化が進展している。書籍、映像・音楽ソフト(56.5%)、生活家電、AV機器、PC・周辺機器等(43.0%)のように高い値を示すものもある。なお、国内のBtoB-EC(企業間電子取引)の市場規模は514.4兆円、また、EC化率は43.1%と増加傾向にある。(2024年時点*)。ネット通販の仕事については引き続き需要が見込まれる。 *経済産業省 令和6年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 広告営業近さ 0.723
- 広報コンサルタント近さ 0.719
- マーチャンダイザー、バイヤー近さ 0.703
- ITコンサルタント近さ 0.702
- テキスタイルデザイナー近さ 0.672
- 印刷営業近さ 0.670
- 独立系ファイナンシャル・アドバイザー(IFA)近さ 0.658
- 広告ディレクター近さ 0.646
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)