どんな職業か
社会の様々な課題を解決するため、営利を目的とせず社会貢献活動を行うNPO法人(特定非営利活動法人)において、新規事業の企画立案や事業の運営を行う。 NPO法人は、社会の多様化したニーズに応えるために、福祉、教育・文化、まちづくり、環境、国際協力など様々な分野で活動している。NPO法人では、有給職員だけでなくボランティアも活動しているが、その多くは、事業の実施を担う人材であり、企画・運営業務を行う職員の割合はそれほど多くはない。また、小規模のNPO法人においては、企画・運営業務だけでなく、一人で様々な業務を担当することもある。 仕事は、大きく分けると、新規事業の企画立案と事業の運営の2つの業務がある。まず、日頃の活動を通じて、支援対象者の課題やステークホルダーのニーズを把握する中で、新規事業のアイディアが生まれる。そうしたアイディアをもとに、文献調査やヒアリング調査等を行い、先行事例や現場のニーズを把握した上で、新規事業の企画を行う。新規事業の企画が明確になったら、事業の予算を見積もり、事業計画を作成する。新規事業の企画プロセスでは、企画・運営業務を担う職員が中心となって企画を実現化していくほか、比較的大きな団体においては各事業部門の担当者とともに、チームを結成することもある。 新規事業の運営にあたっては、事業に関係するステークホルダーと調整を行いながら、資金の調達、事業のスケジュール管理、イベントの計画や事業拠点等の手配、ボランティアを含む事業を実際に担う人材の確保・管理、予算の管理のほか、これらに関連する事務的な業務も行う。自治体等の委託事業を実施する場合は、申請書や報告書の作成などを行う。また、事業の評価指標を設定し、事業実施後にアンケート調査等によりその効果を検証した上で、事業の改善や事業の拡大につなげていく団体もある。 行政や民間企業が取り組むことが難しい領域において、先進的・革新的な事業を立ち上げ、それが利用者の方の役に立ち、社会貢献につながった時に大きなやりがいを感じることができる。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 パワーポイント、文書作成ソフト(Word、一太郎等)、表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 文章力 | 4.6 | 88 / 498 | 上位18% |
| 傾聴力 | 4.6 | 185 / 498 | 上位37% |
| 説明力 | 4.4 | 147 / 498 | 上位30% |
| 他者との調整 | 4.4 | 64 / 498 | 上位13% |
| 読解力 | 4.1 | 203 / 498 | 上位41% |
| 他者の反応の理解 | 3.8 | 166 / 498 | 上位33% |
| 指導 | 3.7 | 200 / 498 | 上位40% |
| 対人援助サービス | 3.6 | 106 / 498 | 上位21% |
| 継続的観察と評価 | 3.5 | 179 / 498 | 上位36% |
| 時間管理 | 3.5 | 141 / 498 | 上位28% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 事務処理 | 2.6 | 88 / 508 | 上位17% |
| 顧客サービス・対人サービス | 2.3 | 177 / 508 | 上位35% |
| 心理学 | 1.7 | 112 / 508 | 上位22% |
| 人事労務管理 | 1.6 | 88 / 508 | 上位17% |
| 社会学 | 1.6 | 110 / 508 | 上位22% |
| 販売・マーケティング | 1.5 | 170 / 508 | 上位33% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.5 | 243 / 508 | 上位48% |
| ビジネスと経営 | 1.5 | 187 / 508 | 上位37% |
| コミュニケーションとメディア | 1.4 | 235 / 508 | 上位46% |
| セラピーとカウンセリング | 1.4 | 97 / 508 | 上位19% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 発話表現 | 3.5 | 51 / 426 | 上位12% |
| 記述理解 | 3.5 | 52 / 426 | 上位12% |
| 記述表現 | 3.5 | 65 / 426 | 上位15% |
| 発話理解 | 3.4 | 52 / 426 | 上位12% |
| トラブルの察知 | 3.3 | 205 / 426 | 上位48% |
| 演繹的推論 | 3.3 | 39 / 426 | 上位9% |
| 帰納的推論 | 3.3 | 48 / 426 | 上位11% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3.2 | 75 / 426 | 上位18% |
| 独創性 | 3.1 | 82 / 426 | 上位19% |
| 記憶力 | 2.9 | 144 / 426 | 上位34% |
仕事内容
- 社会の様々な課題を解決するため、営利を目的とせず社会貢献活動を行うNPO法人(特定非営利活動法人)において、新規事業の企画立案や事業の運営を行う。
- 日頃の活動を通じて、支援対象者の課題やステークホルダー(行政・協力企業・寄付者・学校・地域等)のニーズを把握する。
- 文献調査やヒアリング調査等を実施し、先進事例や現場のニーズを把握する。
- 事業の予算を見積もり、事業計画を作成する。
- 事業に関係するステークホルダー(行政・協力企業・寄付者・学校・地域等)との調整を行う。
- 資金を調達する。
- 事業のスケジュールを管理する。
- イベントを計画する。
- 事業拠点等の手配をする。
- 事業や活動内容を広報する。
- 事業を実際に担う人材を確保し、管理する。
- 事業の予算を管理する。
- 事業に関する事務的作業を行う。
- 自治体等の委託事業を実施する場合は、申請書や報告書の作成などを行う。
- 事業の評価指標を設定し、事業実施後にその効果を検証した上で、事業を改善・拡大する。
- 市民からの質問や相談に対応する。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、大卒が比較的多い。中途採用が多いが、新卒採用を行うNPO法人もある。新卒の場合は、在学中にNPO法人でのインターンシップやボランティア経験がある者が多い。 入職後の研修はOJTが中心となるが、業務上必要となる研修(現場研修や業務に関係する専門研修)を受ける機会もある。また、外部の研修を受けた場合に、研修の受講費用を補助する制度があるNPO法人もある。 キャリアは、本人の資質や意向、ライフスタイル等により一人一人異なる。各事業部門のマネジメント職に就く人や別のNPO法人を立ち上げる人のほか、NPO法人での経験を活かして民間企業へ転職する人もいる。 実際に仕事をしていく上では、ゼロから新たな事業を立ち上げることができる主体性や自律性に加え、複数のステークホルダーとの調整を行い、事業を遂行することができるコミュニケーション能力やプロジェクトマネジメント力が必要である。また、事業計画書作成等のデスクワークも行うため、ワード、エクセル、パワーポイントなどのパソコンのスキルも必要である。社会問題に関心を持ち、社会や地域へ貢献する意欲が高いことが求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.5 |
| 高卒 | 0.2 |
| 専門学校卒 | 0.2 |
| 短大卒 | 0.2 |
| わからない | 0.2 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.0 |
給料
賃金構造基本統計調査では「管理的職業従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には1の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 557.5千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 2,162.9千円 |
| 平均年齢 | 51歳 |
| 平均勤続年数 | 21.9年 |
| 労働者数 | 196,428人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤448.8千円
- ≤469.4千円
- ≤501.1千円
- ≤534.2千円
- ≤625.2千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「事務従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率0.7%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人73.4千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比19.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比17.6%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
事務従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 事務61.6%
- 販売12.3%
- 専門的・技術的職業9.2%
- サービス職業8.8%
- 管理的職業3.5%
- 運搬・清掃・包装等1.9%
- その他2.6%
この分類に入った人のうち、38.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
労働条件は、NPO法人の財政規模や事業内容により異なる。職場は、NPO法人の活動拠点であり、全国に分布している。就業形態はNPO法人により異なるが、正規職員のほか、当該企画を専門分野とするフリーランスもいる。NPO法人の活動分野は多様であり、就業者の年齢層も幅広い。男女比率は活動分野によって異なるが、保健・医療・福祉分野などでは比較的女性が多い。 賃金に関しては、正規職員の場合、賃金形態は月給制が多いが、一般企業と比較すると低い水準である。休日は、週休2日制が基本であるが、NPO法人の行う事業が土日祝日も行われている場合は、シフト制で勤務する場合もある。フレックスタイムなど柔軟な勤務形態で働く人もいる。 震災や水害などの自然災害や感染症の流行など新たな社会課題が生まれた時に、NPO法人における役割は拡大する。近年では、クラウドファンディングなど多様な方法により資金を集めるNPO法人も増えてきており、そうした財源が、新たな社会課題に対する迅速な新規事業の立ち上げを可能としている。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- キャリアカウンセラー/キャリアコンサルタント近さ 0.638
- 税務事務官近さ 0.619
- 介護支援専門員/ケアマネジャー近さ 0.602
- スクールカウンセラー近さ 0.588
- 内部監査人近さ 0.587
- 営業課長近さ 0.585
- 人事コンサルタント近さ 0.583
- 福祉ソーシャルワーカー近さ 0.580
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)